しかし、日本はどうだろうか。資源国と非資源国、しかも隣国同士であるのに、いろいろ歴史的なかかわりや、法律、規制に予見性が低いこと、相互理解不足から過去にいろいろなトラブルが発生していることもあり、警戒心が深い。承知の通り、ロシアはWTOへの参加を目標にしており、法整備、規制緩和を進んでいます。数年前の 700 〜 900 億の対外債務も支払いを前倒し、外貨準備が 5000 億USドルを超え状況を見てもパートナーとして充分に信頼できます。 日本にとって国際情勢の現状、今後のエネルギー・鉱産物資源の確保を考えるとロシアとの経済交流発展は最も重要な課題の一つです。
ロシアは、 2014 年ソチの冬季オリンピック開催、 2012 年の沿海地方(ウラジオストック)のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)開催、サンクトペテルブルク市の外国企業進出に伴い、これら三地区に国家プロジェクトを優先的に提案しています。 モスクワ〜サンクトペテルブルク鉄道新幹線と高速道路建設構想、モスクワ〜ソチ鉄道新幹線と高速道路建設構想、ウラジオストクをはじめ東シベリア・極東開発(資源、鉄道、空港、港湾、他のインフラ整備)等、大規模の国家プロジェクトがあります。 東シベリア、極東開発プロジェクトは日本にとって絶好のチャンスです。 20 年以上も前のことですが、ウラジオ市の両湾の橋(極東平和ブリッジ)建設プランを提案したことがあります。 私の夢は、日本、台湾、中国、アメリカ、南北朝鮮、その他の国々がそれぞれの国情に合った参加で完成させ、将来は極東地域非武装地帯設置を勝ち取ることです。 このロマンが夢に終わらないことを祈ります。
ロシアは今連邦内に四つの主都を置くという。 モスクワが中心の首都(政治首都)であり、サンクトペテルブルクが北の「都」(経済首都)、ソチが南の「都」(リゾート首都)、ウラジオストクが東の「都」(シベリア・極東の為に発展しているアジア・太平洋への窓口首都)です。 人口減少、過疎化している東シベリア、極東の経済・開発問題は深刻で第一にインフラ整備、そして若年労働力の誘致、その為の生活水準飛躍的引き上げが緊急課題であり、国として早期解決が迫られています。

<さいごに>
当然のことながら両国の経済、貿易の拡大、発展はその分野だけの需要のバランスに限られたものではない。真に互恵、相互補完的なパートナーシップを育てる為には、文化、伝統、習慣の相互理解を深める事である。
私は、 1968 年(当時は東西冷戦時代の真っ最中)から留学先の大学で空手に指導をはじめた。以来 39 年空手道を通じて弟子達との交流を続けてきた。私の空手指導のモットーは、「道」を極めること。つまり生涯自己鍛錬である。私は特に青少年の教育の一貫として取り入れる事の重要性を説いている(日本の多くの体育系部活で見られるような倫理欠如ではだめ)。私はモスクワ大学というエリート大学のクラブを中心に指導する事が出来、文武両道を実践できた事は幸いであった。(写真 1980 年モスクワ大学)
旧ソ連の各共和国の指導者の中に弟子たちが活躍していることは至福の喜びである。
変わったところでは、旧ソ連外のラオス人民共和国の農業大臣、国家戦略建設会議副議長、外務副大臣(写真 2007 年 10 月)などがいる。
さて、ロシアとの関係ではいろいろな分野で多くの方々がつながりをもち、努力されていることを知っている。これからより効率的に交流を深める為に連絡を取り合っていけたらと切望している。
【プロフィール】
佐藤哲雄
◆ 1936年、 宮城県北上町 生まれ。
◆ 1966年から1986年までモスクワ在住20年
◆1975年 モスクワ国立大学法学部大学院終了、
◆1975年 日ソ貿易協会モスクワ駐在事務所に勤務。
その後、駐在事務所主席、常務理事、専務、理事長を経て、1989年より会長。
◆ 現在、日本経済産業省管轄の社団法人日ロ貿易協会会長。
日ロ協会副会長(会長 鳩山由紀夫 衆議院議員)。
日本対外文化協会常任理事(会長 松前達郎 東海大学総長)。
世界空手道糸東会連盟副会長、ユーラシア空手道糸東会連盟会長。
ロシア連邦空手道糸東会連盟名誉会長。
大垣女子短期大学客員教授。
◆ 著書 : 「日本経済はソ連とどこまでつき合うか。」「日・露・英特許・発明用語集」
◆ 編・訳書 : 「ソ連における個人的所有」「ソビエトの貿易戦略」
◆ 露訳総監修: 「タルゴーヴィ コーデクス ヤポーニー:日本商法典」などがある。
◆ 1985年4月12日 : ソ連民族友好勲章授章。
◆ 1992年2月 9日 : 駐日サハ(ヤクート)共和国名誉領事に任命。
◆ 1993年11月15日: タジキスタン共和国官僚会議決定により駐日通商代表に任命。
◆ 2006年5月18日 : ロシア連邦「祖国功労勲章」3等を授章。
◆ 2006年5月18日 : 「世界エリート」国際人道主義国際慈善基金の勲章「地球に生きる為」を授章。
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